先日公開したYouTube「プーチン大統領の演説は催眠だった」が、思わぬ反響です。
「プーチンの演説どうなの?」と聞かれたとき、僕も、実のところそんなに期待してませんでした。
でも、聞いてみてびっくり。
正直ゼレンスキーよりも参考になる。特にイエスセットの使い方は見事でした。
演説の良し悪しを決める要素は2つあります。
「その場でのパフォーマンス」と「話す内容」
僕はどちらかというと、「パフォーマンス」の方が重要だと思っています。
というのも、プレゼンにおいて、話される内容には、せいぜい16~25%ほどの影響しかない。
話す内容以外に、雰囲気、言葉の選び方、非言語表現などがあります。
どんな雰囲気を醸し出すか?
服装は? 表情は? 言葉の選び方…
品のある言葉、ワイルドな言葉…‥
例えば、自分自身を『わたくし』『ボク』『オレ』『あたい』『せっしゃ』『吾輩』…
自分をどう言うかだけでも、簡単に雰囲気を作ることができます。
拙者で始めるプレゼンとか、コミカル以外の何者でもない。
そして非言語表現、声のトーン。スピード、ジェスチャーの速さ、動き。
これらによって、印象を決定的に変えることができる。
ところが…YouTuberによって、声のトーンやスピードの概念が変わりました。
視聴落ちを防ぐために、『間』を消して、早口で話す。
そして、コロナによってオンラインが加速し、非言語…特にジェスチャの重要性が随分と軽視されるようになりました。
ゼレンスキーもプーチンも、ほぼジェスチャーは見るべきところはありません。
その代わり、話される内容についても内容そのものではなく、言葉の選び方が非常に重要になってきた。
吉野家のシャブ漬け発言は一人のビジネスマンの人生をジ・エンドに持ち込んだ。
メタファーの選び方、例え話や単語のチョイス。
これらが批判の対象になる。しかも簡単に。
だからこそ、プーチン大統領の今回の演説は非常にためになる。
それは何か?